レコーディング 2016/10/3
ルルルルズのレコーディングでした。
この日は再びサポートの方のレコーディングです。
今作のレコーディングでは様々な楽器を使用していますが、その中でも特に肝となってくる楽器を録りました。
スティールパンです。
もともとスティールパンは音源を使用する予定でした。
しかし、これまでに様々な楽器をレコーディングした結果「やっぱりスティールパンも生音欲しいねー」という話になり、ツテを頼りに急遽演奏をお願いすることとなりました。
そして演奏していただいたのは、スティールパン界のトッププレイヤーである伊澤陽一さんです。
「WAIWAI STEEL BAND」などを中心に、日本国内外での演奏活動を積極的に行っている方です。
私コバヤシの大学の同期がWAIWAI STEEL BANDに所属しているのを思い出し、伊澤さんをご紹介していただきました。
スティールパンは普段なかなか間近で見る機会のない楽器なので、音大生として楽しみにしていました。
レコーディングに入る前に楽器の下調べをしましたが、スティールパンにも種類があり、それにより音域はもちろん、音色も結構異なることがわかりました。
その中から今回演奏していただいたのはダブルセコンド(ダブルセカンド)という種類のものです。
一般的に耳にしたり、目にするものはテナーパンというタイプのものですが、ダブルセコンドは2個で1つの楽器であり、それらを叩き分けて演奏します。
そして胴が深く、音色も深みがあるのが特長です。
詳しくはこちらで、
中野貿易さんのページに詳しく書いてあります。
録り方にですが、最初はAKG414をステレオで打面を狙うような形でした。
(リンクのマイクは現行品です。)
深みがあり、丸みもあり、倍音も多く集音出来るような感じです。
これぞスティールパン!
という音で録れますが、倍音が多く、低音が強調されるため、楽曲のイメージや他の楽器との兼ね合いから、AKG451を試すことに。
(リンクのマイクは現行品です。)
こちらの方がバンドに混ぜた際の余分な低音部は削られた感じがあります。
割と輪郭がはっきりしており、いらないところがちょうどない感じ。
ソロだと物足りないですが、バンドに混ぜるのであれば断然こっちです。
マイクの選択について、
U87やU47、C12などが選択肢として入ってくるのではないか、
楽器の下にマイクを立てるのもありではないか、
野外やホールだと録り方が変わるのだろう、
などなど、使用したマイク以外の選択肢や録り方についてなど、色々と議論していました。
マイク選びは本当に重要であると日々レコーディングを通して実感します。
エンジニアの中村さんは「マイクはエフェクター」とおっしゃっていましたが、まさにその通りだと思いました。
いくらDAWで修正ができると言えども、理想の音で録れるのであれば、最初からこだわった方が良いのだなと。
今回演奏していただいた伊澤さん、ありがとうございました。
レコーディングは続きます。